西武多摩川線
西武の他の路線からは孤立している多摩川線は、中央線と接続する武蔵境と是政の間8キロを、下り(是政行き)が12分、上りは13分から14分で結んでいる単線です。ダイヤは平日も休日も同じで4両編成のワンマン電車が12分間隔で走っています。
西武鉄道の資料では、武蔵境の一日の乗降人員は2000年度で22.719人ですから大凡これくらいの人が利用していると考えられるでしょう。
路線の概要
武蔵境-1.9Km-新小金井-2.2Km-多磨-1.4Km-白糸台-1.5Km-競艇場前-1.0Km-是政
なお、2001年3月下旬までは、多磨駅は多磨墓地前駅、白糸台駅は北多磨駅という名前でした。
歴史
- 明治四十三年8月5日
- 多摩鉄道設立
- 大正六年10月22日
- 武蔵境~北多磨間営業開始、北多磨機関庫(現車両基地)開設
- 大正十一年6月20日
- 北多磨~常久(現競艇場前)間営業開始
- 昭和二年10月12日
- 旧西武鉄道に合併
- 昭和二十年9月22日
- 武蔵野鉄道が旧西武鉄道を合併
- 昭和二十五年7月11日
- 武蔵境~北多磨(現白糸台)間電化
- 昭和二十五年11月1日
- 北多磨(現白糸台)~是政間電化
そもそもは、多摩川の砂利運搬を主目的として作られた鉄道です。
車両
西武の昔ながらの車両はすっきり広々とした感じがします。3扉車なので混雑しているときの乗り降りは辛いものがあるかもしれませんが、武蔵境駅の乗降客がほとんどでしょうから、あまり問題にならないでしょう。
是政
「是政」は東京競馬場の第3コーナーにお墓がある戦国時代の武将「井田是政」のことで、北条氏に仕えていたが小田原落城後、ここで土地を開墾し定住したとのこと。
"魔の第3コーナー"に興味のある方は、サーチエンジンで探してみては?
駅のすぐ南は多摩川で、駅のすぐ西を南北に走る府中街道が多摩川を渡る橋がこの是政橋です。
終着駅はここも武蔵境駅も同じで、1線しかありません。
2011年5月。
「冬」と書いてあるので車体が白いのかと思ったら、「夏」と書いてある編成の車体も白かった。
競艇場前
駅の北側が多摩川競艇場でこのような通路が設置されています。競艇場の西北が東京競馬場で公営ギャンブル地帯の様相です。
白糸台
一応、京王線との乗換駅になっていますが…
各駅停車しか停まらない武蔵野台駅までは、改札を出て普通の道を数分とことこ歩いてゆかねばならないので、京王線の下り方面へ行く人しかここでは乗り換えないのでは? 但し、渋谷へ行くなら武蔵境-吉祥寺経由よりも速いかもしれません。
京王線は白糸台駅のすぐ南を立体交差しています。
ここらから、新小金井駅南の東八道路沿いのゴミ焼却場あたりまで、線路の上に高圧線が通っていて、電線だらけの光景となっています。
多磨
相対式2面2線の単純な駅です。頭の上には高圧線が。駅の西側に多磨墓地があります。
新小金井
ここも2面2線の駅です。上り武蔵境行きはこの駅で下り電車をちょっと待ちます。
武蔵境
武蔵境を出た下り電車は、少し中央線と平行して走ったあと、西南へ分かれます。
中央線は立川まで高架になる計画ですが、多摩川線の駅はどうなるのでしょう?
多摩川線は中央線の下りホームを共用しています。中央線下りからの乗り換えはとても便利。
2011年5月。中央線の高架化に合わせて多摩川線も先に高架化されました。乗り換えは一階まで下って、また上る手間が増えました。
2002年10月