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生駒山(1)

寳山寺までは徒歩で登っても大したことはなさそうだが、やはりケーブルカーに乗ってみたい。

近鉄生駒鋼索線

近鉄生駒鋼索線


『近畿日本鉄道のひみつ』(PHP研究所 2013年)などによると、日本初の営業用ケーブルカーである生駒鋼索線は、大阪電気軌道株式会社(大軌)が出資した生駒鋼索鉄道株式会社により大正七年(1918年)年8月29日に開業した。
大軌は大正三年(1914年)年4月に上本町ー奈良間を開通させていたが、多額の生駒トンネル掘削工事費や、沿線人口が少ないため経営は厳しく、工事費の支払いは繰り延べてもらっても、社員の給料支払いに事欠く状況となっていた。取締役の金森又一郎は宝山寺に借金を申し込んだ。寺は快諾したという。-鉄道開通で参拝者が増えたという背景があったとしても、良いお話です。-
従って、地元がケーブルカー路線を軽便鉄道として免許を取得した後、日本初のケーブルカー建設事業に大軌が出資したのは、もちろん採算がとれ、自社線乗客増との相乗効果を見込んだのだろうが、やはり恩返し的な意味もあったのだろう。

近鉄生駒鋼索線

近鉄生駒鋼索線


近鉄生駒鋼索線

近鉄生駒鋼索線


個人的にはこのレトロな車両の方が好き。

頂上へ行くには宝山寺駅で乗り換えが必要。

近鉄生駒鋼索線

近鉄生駒鋼索線


 

宝山寺駅はレトロな雰囲気。


寳山寺

近鉄生駒鋼索線


生駒山寳山寺

古から行場であったろうが、延宝六年(1678年)に湛海律師が開いた。真言律宗の寺。

寳山寺

寳山寺


寳山寺

寳山寺


寳山寺

寳山寺


本堂。本尊は不動明王。現在の建物は貞亨五年(1688年)に建てられたもので、この寺では最古の建造物。

寳山寺

寳山寺


寳山寺

聖天を祀っている聖天堂は工事中で残念でした。
八つ棟造りという変わった建物で、前面の外拝殿、中間の中拝殿、奥の聖天堂がつながった不思議な屋根が特徴的。
延宝六年(1678年)に湛海が開いた時は不動明王への信仰だったはずで、それは奥の院本堂に現れているが、巷ではもっぱら聖天さんで参拝者を集めてきた。


寳山寺

寳山寺


本堂、聖天堂拝殿の背後の山の岩肌はいやでも目に付く。般若窟と称して役小角が般若経を納めたとされているのが名前の由来とか。
弥勒菩薩坐像を中心に色々見えるが、個々の詳細は調べていない。

寳山寺

寳山寺


寳山寺

寳山寺


寳山寺

寳山寺


普段は公開していない獅子閣を上から眺める。明治十七年(1884年)落慶の洋風客殿。重文。

寳山寺

寳山寺


寳山寺

寳山寺


寳山寺

寳山寺


寳山寺

お地蔵さんが左右に並ぶ不思議な光景が始まる。