RedHat Linux 5.0 への移行記録

無理にやることはなかった RedHat Linux 5.0 への移行記録

98年3月中旬の週末、PostgreSQLのmakeをしていたら、いつのまにかPCがハングアップしていたのがことの始まり。
改めてPCのハードウェア・マニュアルを読むと92年12月に購入して以来、やるべきBIOS設定の変更やマザーボードのジャンパの差し方が変わっていなかったりで、よくぞ今まで動いていてくれたという状況でした。マニュアルはよく読みましょう。
そんなことをしたついでに、RedHat Linux を触ってみたいという気が起きて5.0を買ってしまいました。この時点ではPJEはRedHatLinux 5.0 に対応していないのですが、このPCはインターネットゲートウェイが主たる仕事のサーバのような役割しか持っていないので、英語だけでも構わないのです。実際にインストールすると、事の発端のPostgreSQLも付いていてすんなりインストールできてしまうし、dhcpcdもIPmasqueradeも勝手にインストールされているという具合で、いたれりつくせりです。
さて、勝手にインストールしてくれてすぐに使えれば申し分ないのですが、ここからが苦労の始まりです。
Control-panelのInterfacesでeth0のinterface configuration protocol をdhcpにし、IPやNetmaskは消しました。eth1をAddして、内側のプライベートアドレスを割り付けました。同じくControl-panelのKernelConfiguratorでeth1を追加しました。これでもまだ、dhcpサーバからのIPアドレスの取得も、IPマスカレードも全く機能していない様子。
問題が起きたときに困るのはマイクロソフトWindowsと一緒で、X-Window上のControl-panelで定義した内容は、「どこに入っていてどう使われるのか」がわからない点に原因があるのです。これは勿論Linuxの起動はSlackwareのような仕組みでなければならないという意味ではありません。GUIは手軽だけれど、（１）必ずCUIからも同じ事が行える事、（２）GUIから行ったことがどこにあるどのファイルを操作しているのかをドキュメント化してあること、こういう事は必須ではありませんか？これ、慣れの問題かもしれませんが。
困った時は、やはりマニュアルが便りです。　Installation GuideのGeneral Parametersの最後、Ethernet parametersに"However, if any two ethernet cards use the same driver (e.g., two 3c509's or a 3c595 and a 3c905), you will need to compile a custom kernel with ethernet driver built in".と書いてあるじゃありませんか！なんだ、RedHat Linux 5.0 (Linux 2-0-34 kernel)も前と同じだったんだ！てな事に気づくのには週末が３回過ぎていたのです。（ヤレヤレ）

RedHat Linux 5.0 をインストールする。
3c509だけををYにしたカーネルを再構築する。
lilo.confにappend="ether=0,0,eth1"を入れる。
X-WindowのControl-panelのNetwork ConfiguratorのRoutingで、Network Packet Forwarding(IPv4)の左枠をマウスカーソルでクリックし赤いチェックマークを付ける。
default gatewayとdefault gateway deviceは空白のまま。
Addボタンを押して枠内に、
eth1
内側のネットワークアドレス
ネットマスク
を定義する。gatewayは空白のまま。
同じくNetwork ConfiguratorのInterfacesでは eth0
0.0.0.0
dhcp
eth1
内側のNICのIPアドレス
none
となるようにEditとAddします。Network Configuratorはこれでsaveして終わり。
Control-panelにはKernel Configuratorがあり、ここにeth0があるでしょうがeth1は追加しません。（Instllation Guideの上記の記述から考えてごもっとも）

これで、今のところ（98年のゴールデンウィーク）は元気に動いています。

May 1998