湖北の仏
旧飯福寺、己高閣・世代閣、石道寺
このページの寺々は東の己高山(こだかみやま)にあった寺との関係で見てゆく必要がある。
己高山にあった寺については、己高山山岳寺院の調査や、近江己高山・近江己高山観音寺跡・近江己高山及び一山諸廃寺に詳しい。
これだけの規模の寺院群が存在し、消えてしまったという事だけで十分に興味をそそられる。
旧飯福寺
紅葉の名所としては「鶏足寺」として知られている。己高閣・世代閣から、石道寺も含め遊歩道が整備されている。
「近江己高山・近江己高山観音寺跡・近江己高山及び一山諸廃寺」の飯福寺伽藍伽藍配置図にあるように、左右に僧房跡の岩組みが続いている。
本堂と護摩堂は21世紀ゼロ年代に建て直されたのだろう。中を見ることは出来なかったが真新しい建物。
旧戸岩寺と興志漏神社(よしろじんじゃ)
興志漏神社は神仏分離令で独立してしまったが、恐らくそれまでは戸岩寺と一体となった神仏習合の形態だったのだろう。ただ、「近江己高山・近江己高山観音寺跡・近江己高山及び一山諸廃寺」に書かれているように戸岩寺の単なる鎮護社ではなく村の氏神様としてそれなりの扱いはされていたのではないだろうか?
薬師堂。興志漏神社拝殿の手前、右側にある。
大日堂。これも薬師堂の手前にある。
鐘楼。薬師堂の手前にある。
己高閣・世代閣(ここうかく、よしろかく)
興志漏神社の右手にあり、己高閣は鶏足寺にあった十一面観音などを収蔵している。
己高閣の後ろにある世代閣は戸岩寺にあった薬師如来像などを収蔵している。ちょっと顔にしまりがない薬師如来だった。他に地獄絵や浅井長政の書簡、お市の方が寄贈した屏風など。
「一時は農薬のせいで減っていたんですがね。最近はそれほど強い農薬を使わなくなったので、また、沢山咲くようになってきたんですよ。」
石道寺
本尊の十一面観音像は口紅が赤いまま残っている。女っぽいと言うか、ちょっとおばさんっぽい顔立ち。
木之本町石道の野神さん