立木観音 立木山安養寺
石山駅方面行き立木観音前バス停のそばにモノラック風の運搬装置のレールが山上に向かって伸びている。
七百余段の石段というのでちょっと覚悟を決めて登り始めます。
やや、注連縄が。
想像したほどきつくはなかった。
正面の廊下をくぐって奥之院へ。
奥之院は山頂近くと思っていたらすぐに着いてしまった。
奥之院は開山堂だったりするのが普通だが、立木観世音御縁起に書いてあるように開基は弘法大師空海。ここは道了権現大菩薩が祀ってある。妙覚道了は室町前期の曹洞宗の僧。箱根外輪山東側にある大雄山最乗寺は了庵慧明の開山だが、その際尊者はさきに聖護院門跡覚増法(しょうごいんもんぜきかくぞうほう)親王につかえ幾多の霊験を現され、大和の金峰山、奈良大峰山、熊野三山に修行。三井寺園城寺勧学の座にあった時、大雄山開創に当り空を飛んで、了庵禅師のもとに参じ、土木の業に従事、約1年にしてこの大事業を完遂した。その力量は1人にして五百人に及び霊験は極めて多い。應永十八年3月27日、了庵禅師75才にしてご遷化。道了大薩埵(菩薩)は「以後山中にあって大雄山を護り多くの人々を利済する」と五大誓願文を唱えて姿を変え、火焔を背負い右手に?杖(しゅじょう:禅宗の僧が行脚する時に使った杖)左手に綱を持ち白狐の背に立って、天地鳴動して山中に身をかくされた。以後諸願成就の道了大薩?と称され絶大な尊崇をあつめ、十一面観世音菩薩の御化身であるとの御信仰をいよいよ深くしている。
(http://www.daiyuuzan.or.jp/history/index.html)。曹洞宗と「焔光を背にして白狐の上に立つカラス天狗」というつながりは永平寺のイメージで曹洞宗を見ると理解し難い。曹洞宗と修験道、神仏習合の関連は興味深いが、そもそも立木観音の奥之院になぜ道了大菩薩が祀ってあるのだろう。
奥之院から本堂裏の方へ下ると鐘楼がある。
本堂。
弘法太師が42歳の厄年に立木のまま自分の身長に合わせて五尺三寸の聖観音を彫ったということで厄年の人が厄払いに来る。厄年の人が厄払いに行くのは、女は立木さん、男は男山(岩清水八幡)、なんでだろう?
絵馬が色々掛かっていて面白い。
御茶所(休憩所)では無料の柚子湯サービス。
(2010年)五月の新緑が瑞々しい。
休憩所になっている建物も絵馬堂化している。傘を奉納というのは実用的で悪くない。
帰りは南郷までの参道を下ることにすると、下のバス停から始まるモノトラックが寺まで来ているのが確認できた。
最初は歩きやすい気持ちの良い山道。途中で何ヶ所か白い岩が露出しているところがある。
袴腰山の方にも行けるようだ。
何か建物があった気配。
瀬田川沿い国道422号線に出た。