日向の寺々
2011年11月
雨降山石雲寺
山号が大山寺と同じだが、左の石碑によると大山寺と雨乞い石の奪い合いをやっていたらしい。
壬申の乱に敗れた大友皇子が隠れ住み、718年(養老2年)に華厳妙瑞が雨降院として開いた寺だという。この華厳妙瑞という僧については詳細不明。
大友皇子の墓と言われる石塔は寺から下流へ400mほど歩いた日向川の右岸にある。
説明に書いてあるように14世紀前半の石塔ということで、これ自体はどう見ても時代が合わない。それでも大津の弘文天皇陵よりは親近感が持てる。
浄発願寺
上野の東叡山寛永寺にあった凌雲院の末寺だったという。慶長十三年(1608年)創建というと、箱根塔ノ沢の阿弥陀寺創建が慶長九年(1604年)とされているので、そこに弾誓が滞在?中の時期となる。弾誓はここと塔ノ沢を行き来していたらしい。
三重塔があるとはご立派。
日向 薬師
この手前に「日向薬師」バス停があるが、伊勢原駅北口行きバスの次の停留所は「坊中」と言う。修験道の峰入りの出発点で大山で言う先導師の家があったのではないだろうか?
山門
山門の金剛力士像
日向薬師は行基によって日向山霊山寺として716年(霊亀2年)に開かれ、後に宝城坊と呼ばれるようになったという。恐らく他にも僧房はあったが、別当坊の宝城坊だけが残ったのだろう。この寺の本尊、薬師三尊像は
「平成の大修理」中の本堂。瓦ではなくて茅葺の屋根が良い雰囲気を作っている(はず)。