豪徳寺
戦没者追悼の碑というのはあちこちにあるが、この碑に心打たれるのは、これを建てた人の沈痛な思いが伝わってくるからだろう。これ程心に染み入る碑文は見たことがない。
いくさの旅に さまよい果てたる はらからよ ここにかえりて やすらいたまえ
日本大学教授 山田孝雄
下には、燕が一羽とんできたからといって春がきたのではない この記念碑が人々の情で生まれたからといって永遠の平和がきたのだともいえない けれども深い憂と悲しみの中にたをれた不幸な同胞の御霊の冥福と 祖国が再び過ちを犯さないことを私どもは祈りつづけたい。区内戦没者五千三百余柱の御霊並びに九十三柱の御遺骨の供養のために有志相はかり 区民多数の心からなる浄財を集めて慰霊紀念碑を建立した次第である。
昭和二十九年五月三日
左腕の上から枝が伸びているのが、種としての生命の力強さを感じさせてしまう。
墓地の入口の六地蔵。
井伊家の墓所
左下の説明にあるように、井伊家の墓は、他に永源寺と清凉寺にもある。
「扉は開けないでください」
という張り紙があるのが井伊直弼の墓。
桜田門外の変で亡くなった他の八人の碑。
「
幕末モノには冷淡なので事情は知らないが、戦死した彦根藩兵の慰霊碑らしい。