鷹峯の金蓮寺
錦綾山金蓮寺は、浄阿真観を祖師とする四条京極にあった「四条道場」といわれた寺院で、四条派を形成していた。昭和三年(1928年)にこの地へ移転し、四条京極には塔頭の染殿院だけが残っている。
『浄阿上人絵伝』三巻が伝わる。
船岡山の建勲神社
わざわざ行くというより散歩で行くところ。
明治二年(1869年)に創建された。織田信長を祀る。現代の一般的な織田信長のイメージとは随分異なる感じがするが、北朝を擁立した室町幕府を廃したという事から明治政府から持ち上げられていた時期があったらしい。
雲林院
『大鏡』で知られる寺院。若侍が雲林院の菩提講で、世継と重木という二人の翁に出会い、昔物語を聞くという設定になっている。
淳和天皇の離宮として造営され紫野院と呼ばれた。雲林亭、雲林院と名が変わり、花山寺(元慶寺)座主で六歌仙の一人でもある遍昭に譲られ天台寺院となった。2000年に東側のマンション建設に伴う発掘調査で寝殿造りの釣台らしい遺構が発見された。当時の寺域は、中心線が大宮通、南は建勲通だろうか。現在の雲林院がある場所は、寺域の北西部、西端あたりと考えられそうだ。
平安末期頃から衰退し、大徳寺の塔頭となり、宝永四年(1707年)?に大徳寺二九一世の江西宗寛が観音堂を再建した。
現在でも十一面千手観音への信仰は続いているようで、民間の観音信仰が支えになってきたとも言えそうだ。
『百人一首』十二番、僧正遍昭の天つ風 雲のかよ比千 ふき登ぢ餘 をと免の姿 しばしとゝめ無
。2006年建立の歌碑。