日野町の野神さん(1)
上野田 ・里口の野神さん
『滋賀県の祭礼行事』(滋賀県教育委員会文化財保護課 1995)によると、通称「シデノキ」
という県道に面した広場。
岡本町上野田町組の野神さん
野神さんは石仏などとまとめられている。野神さんのお塚は木株の上に立てられている。
鳥居が深緑のものに替わっていた。(2017/01)
2区の野神さん
木津の野神さん
木津、寺尻、小井口は、日野丘陵・河岸段丘よりも一段低い日野川流域の集落で、野神さんも日野川に近い所に祀られている。
もとは松の大木があったが枯死した*2ので、若木の根元に川原石を敷いたものが二か所ある。木津の集落が二組に分かれて各々祭事を行う。
寺尻の野神さん
あいにく前日の雪に埋もれてしまっているが、ここらが祭場だと思われる。
小井口 の野神さん
日野川にかかった御代参橋南東の小高い場所の上にある。
浄土寺(松尾2区)の野神さん
桧之社(河原の旧「下の野神」)
河原の野神さん
山本の野神さん
ヤマと田地の境の山側麓にある。これは野神を祀る定位置の一つとして近江全体に共通している。
神標には農祖男神、農祖女神と書いてある。
三十坪 ・下の野神さん
三十坪の4ヶ所の野神さんは、いづれも出雲川の改修により、位置が変わってしまっている。下の野神さんは出雲川のそばから八千鉾神社の鳥居横に移された。
川砂利を敷き詰めているのは、神社の玉砂利を思わせるが、川のそばに祀られていた時に野神の木や石を少しでも守るという意図の可能性も感じられる。
三十坪・上 久保組の野神さん
ここら辺りのはずだが…。出雲川橋からは八千穂神社の杜とその先に雪野山の方まで望める。
三十坪・上 中村組の野神さん
三十坪・上 双六組の野神さん
「野之神」の右側に「双六野神講」がこれを建立した旨の石碑が立っており、講組織があることがわかる。
石碑の背後には枯れてしまった欅のご神木の切株が残っている。
野神塚の左側にある石碑が何なのかは、わからなかった。
増田 の野神さん
三基の竹矢来を左右後に巡らした「神座」。
野神さんは日野川左岸の集落からは南西の位置にある。
野神祭は9月15日前後の日曜日に行われる。
参考資料
- *01 日野町史編さん委員会/編『近江日野の歴史 第6巻 民俗編』滋賀県日野町 2008
- *02 滋賀県教育委員会文化財保護課編『滋賀県の自然神信仰 滋賀県自然神信仰調査報告書(平成一四年度~平成一九年度)』滋賀県教育委員会 2007